更新日:2021年5月27日
危険物施設における風水害対策について
近年、豪雨や台風による風水害が全国で多発しています。危険物施設においては、風水害により火災や危険物の流出といった被害が想定されるため、被害を未然に防ぐ予防措置並びに発災後の迅速な対応が求められます。下記に風水害対策の留意事項をまとめましたので、ご活用ください。
平時からの事前の備え
- 菊川市のハザードマップを参照し、浸水想定区域及び土砂災害警戒区域に該当しているかを確認する。
- 当該施設等において、被害等が予想される場合は、必要な措置を検討し、計画策定(マニュアル作成、予防規程変更)を行い、日ごろから関係行政機関との連絡体制を確立しておく。
- 停電に備え自家発電設備等を確保する 。
自家発電設備の設置にあたり、消防への届け出が必要になる場合があるため、事前に消防本部予防課にご連絡ください。
- 浸水を防ぐため、土のうや浸水防止用設備を準備する。
- 危険物の流出を防ぐため、オイルフェンスや油吸着材を準備する。
風水害の危険性が高まってきた場合の応急対策
危険物施設等における被害の防止・軽減を図るため、気象庁や地方公共団体等が発表する防災情報を注視し、浸水、土砂流入、強風、停電等による危険性に応じた措置を講ずる。
<浸水・土砂対策の例>
- 浸水防止用設備の閉鎖や土のう、止水板の設置等により危険物施設内への浸水や土砂流入を防止・低減する。
- 配管の弁やマンホールを閉鎖し、危険物の流出を防止するとともに、タンクや配管への水や土砂の混入を防止する。
- 禁水性物質や金属の溶融高熱物など、水と触れると危険な物品については、高所へ移動する、水密性のある区画で保管する、金属の溶融高熱物の加熱をあらかじめ停止して十分温度を下げる等の措置を講じる。
- 屋外にある容器及びコンテナは、流出防止のため、高所へ移動する。
<強風対策の例>
- 飛来物により配管等が破損した場合における危険物の流出を最小限にするため、配管の弁等を閉鎖する。
- 屋外にある容器及びコンテナは、転倒防止のため、ワイヤーや金具で相互に緊結する、重いものを下方に積む等の措置を講じる。
<停電対策の例>
- 危険物の製造や取扱いをあらかじめ停止しておく。
- 温度や圧力等の管理を継続することが必要な物品については、自家発電設備等により所要の電力を確保する。
<危険物の流出防止対策の例>
- 施設外に危険物が流出しないよう、浸水防止用設備の閉鎖を確実に行うほか、オイルフェンスを適切な場所に設置する。
- 危険物の流出を確認した場合は、油吸着材等により速やかに回収する。
- 周辺に危害を及ぼす事態に至る可能性がある場合は、速やかに消防機関等の関係機関への通報を行う。
天候回復後の点検・復旧
- 点検を行い、必要な補修を施した後で再稼働を行う。
- 電力復旧時の通電火災や漏電の防止のため、危険物施設内の電気設備や配線の健全性を確認する。
危険物施設ごとのポイントとチェックリスト